アイドルに特化した、新しいクラウドファンディングプラットフォーム
「collections」はアイドルに特化した、新しいクラウドファンディングプラットフォームです。
「クラウドファンディングをアイドルがやるなんて別に新しくないんじゃ?」、そう思われるかもしれません。しかしアイドル界隈においてクラウドファンディングは、今だに大きなイベントやコンテンツ制作においてたくさんのお金がかかる際の「非常手段」として利用されており、お祭り的な面白さはあるものの、既存のアイドル文化をゆさぶるようなオルタナティブな何かとしては機能していません。
「collections」は、「大きなお金が必要なときに広くお金を集める」ために創立されたのではなく、界隈関係者は肌で感じているであろう(特に地下)アイドルの文化としての「勢い」の衰えを踏まえつつ、アイドルファンには「アイドルの新しい楽しみ方」、アイドルには「新しい夢の叶え方」を提供するために始動しました。
例えば動画サイトや生配信アプリがアイドルの表現の仕方を変えたように、「collections」は(非日常ではなく)日常的なコミュニケーションと応援の仕方を変える仕組みであり、さらにいえば、アイドルの存在自体が今までとは違った存在として見えてくるような仕組みです。
「チェキではなく、このためにならもっとお金を払いたいのに」
まずアイドルファンの側から見てみましょう。
アイドルファンには⻑年応援すればするほど、とある「もどかしさ」が募ってきます。自分が応援することで、彼女は夢に、なりたい姿にどれくらい近づけているのだろう。自分がチェキでお金を落とすことは、一体どれだけ彼女のためになっているのだろう。そんな不安や不毛感に不意に襲われたことはないでしょうか。運営が「中抜き」したお金がどこに使われているかわからないことで、運営に怒りを感じたことはないでしょうか。
「collections」はこれらの思いをどうやったら別の建設的な、しかも単なる慰めではなく現実的に効果的な方向へ繋げられるかを考えるなかで生まれてきました。
購入できる音源や映像作品が出るペースは基本的にゆっくりのため、お金の使い方が大体はチェキやTシャツしかない…そんな状況を変えられないか、もっといえば、「このお金をこのために使って欲しい」「チェキではなく、このためにならもっとお金を払いたいのに」、そんな想いを直接的に叶えたいと思いました。
「collections」がプラットフォームでありその整備や運営には労力が割かれる以上、「中抜き」自体がなくなるわけではありません。しかし、特定のcollection(クラウドファンディングにおけるプロジェクトのことを「collections」ではこう呼びます)で集められたお金は、そのために使われます。
歌が苦手な彼女に対して運営にはボイトレをつけてあげてほしい、けれどそのような動きは一向にない。そんなときは誰も憎まず、彼女に「ボイトレのためのcollection」を立ててもらえば良いのです。そしてそれを支援すれば、シンプルに目的の状態は現実化します。
言い換えると「collections」とは、お金の流れの透明化・直接化と、グループ運営権の⺠主化という側面を持っています。
売れていようがいまいが、最初から夢を語れる場があってほしい
つぎにアイドルの側から見てみましょう。
アイドルのみなさんは、ソロで活動した方が良いのか、それともグループアイドルの一員として活動した方が良いのか、こんな悩みを一度や二度抱いたことがあるのではないでしょうか。
ソロであれば自由度が高いが集客や規模拡大の困難があり、一方グループアイドルは仲間とともにやる楽しみや安心感があるものの、グループが大きくなるまで各メンバーの夢を叶えるのは難しい。グループをやめてソロになろうとは思わないまでも、グループを別のグループに変わろうと思う理由のひとつに「売れそうにないから」というものがあり、それは突き詰めれば「そのグループのフォーマットで自分の夢が叶わなそうだから」と言い換えることもできると思います。
「collections」は、ソロとグループアイドルの両者のいいとこ取りをします。
アイドルは自身のグループに属しながら、「collections」で個人として小さなcollectionを立てることができます。グループが全然売れていなくても、そのcollectionがみんなに共感されるものであれば、応援されます。もちろんお金の集まり方はそれぞれだと思いますが、グループの成⻑とは無関係に、「自身の夢をいきなり応援されるルート」が与えられることが重要です。
全アイドルに、グループに属していよういまいが、グループが売れていようがいまいが、最初から夢を語れる場があってほしい。そしてそれが言葉だけではなく、少額ずつでも実際に金銭ベースで応援され、紛れもなく夢に近づいていると感じられる場があってほしい。
1人のアイドルが同時にいくつものcollectionを立てることもできます。原則として「collections」はソロ活動のためにあり、個々人のアイドルの夢のためにあります。
小さなやってみたいことから大きな夢まで、「いつか海外で活動したいから英会話スクールに通いたい」「演技系の仕事がしたいからトレーニングのための資金が欲しい」「ソロでボイトレをしたいからその費用が欲しい」といった準備や習い事系、「自分の生誕祭に◯◯さんを呼ぶためのブッキング代を捻出したい」といったイベントのためのものや「より良い生活のための○○が欲しい」といった俗っぽいものまで(もちろん共感されることが必要ですが)。
規模や額にこだわる必要はありません。YouTubeにたまに動画を上げるように、「collections」にcollectionを立ててみましょう。
毎回、同じようなメンツの同じような対バンイベントに出て、同じようなセトリや演出で集客が伸びない、そんなもどかしさに応える
イベンターや運営の側からはどうでしょうか。
「collections」ではアイドルだけでなく、イベンターや運営主導で(ソロだけでなくグループも含めた)イベントのためのcollectionを立てることもできます。これは、1年〜数年に1回の大きなイベントのためにお金を集めよう、という話ではありません。もちろんそれも可能ですが、同様のことが可能なサイトは他にいくらでもあります。
「collections」は毎回、同じようなメンツの同じような対バンイベントに出て、同じようなセトリや演出で集客が伸びない、そんなもどかしさに応えるものだと思ってください。年単位のイベントだけではなく、数ヶ月単位のイベント、数週単位のイベントにも使ってみると効果を発揮します。
想像してみてください。数ヶ月に1回、ワンマンほどではないがある程度のクオリティと新しさをもった演出が主催イベントや単独イベントでできたら、グループのイメージが大きく変わるのではないでしょうか。collectionを「予算がこれだけ集まった段階でこういうイベントを行う」形にすれば、赤字になることはありません。「何が出るかわからないが期待できる」というグループ像を作りつつ、メンバーに毎回異なる経験をさせることで成⻑速度とモチベーションを上げることもできます。
数週単位のイベントにも用いられます。例えば、「来週のクリスマスイベントではメンバーにちょっと豪華なサンタコスを着させたい」「今度の現場はせっかくプロジェクターが使える箱だから、VJさんを雇って演出したい!」。そんな「来週必要な5万円」といった要望にも応えることができます。「collections」は迅速な、小規模なクラウドファンディングもウリのひとつです。
またcollectionの内容に応じて、アイドル界隈とは無関係な他の提携クラウドファンディングサイトにcollection(プロジェクト)が表示される場合があります。その際はアイドル界隈を超えた新しい出会いがあるかもしれません。
「collections」に行けば新しい夢に出会えます
3つの視点から「collections」を眺めてきました。以上を通底する「collections」のコンセプトは「夢の叶え方と推し方の多様化」です。
もちろん今まで通りグループ単位やソロ単位で推すこともできます。例えばこの子が立てるcollectionについては全て支援する、といったスタンスです。
けれど「collections」は全く別の「推し方」、もっといえば人間に対する興味の持ち方を作り出すでしょう。「collections」を眺めて、イベント単位で面白そうなら行ってみる。このアイドルは今まで知らなかったが、彼女の夢はとても共感できるので支援してみよう。チェキやTシャツにはもうお金を落とさなくていいかなと思ってしまうけれど、推しメンの他でもないこの夢に対してお金が使われるのであれば、喜んで払いたい。
仕組みがあるからこそ自分の中にそういった想いがあったことに気づき、新しい応援のスタイルが生まれ、アイドルの見方に変化が生じてきます。もちろんアイドル側も同様で、このような仕組みがあるならこんな夢を語ってみていいのかな、と思えてくると思います。語ってください。そのための「collections」です。
グループ単位や人単位だけではなく、イベント単位や、人の持つ「夢」単位で推す。そういった新しい楽しみやワクワク、出会いのルートを付け加えることが、「collections」が目指すアイドル文化のオルタナティブです。
対バンに行けば新しいグループアイドルに出会うことがあり、心打たれることがあります。同様に、「collections」に行けば新しい夢に出会えます。琴線に触れればそれを是非、そのまま応援してください。「collections」に並ぶのは、新しい意味での「ソロパフォーマンス」なのです。
collections運営の想い−−「お金の回り方」の進化は、文化自体の深化
最後に、アイドルに、アイドルファンに、運営に向けての提案があります。こんなお金の回り方(=エコシステム)はどうでしょうか?
アイドル現場でファンはパフォーマンスを見る前にお金を払い、チェキ券を撮る際にまたお金を払います。前者はコンテンツの内容そのものではなく「コンテンツへの期待」への課金であり、後者は「アイドルという聖性」とのコミュニケーションへの課金ですが、この両者に対してオルタナティブを考えたいのです。
具体的には、前者についてはコンテンツへの期待ではなく、こんなコンテンツを作り上げたいという想い(欲望)への課金、加えてコンテンツを見た後の満足度への課金ができないか。後者に対しては、いっそコミュニケーションそのものは無課金にできないか。そんな方向性はどうでしょう?
もちろん、金銭を介しているからこそ「聖性」が機能しているのであって、お金を払わずにアイドルと話すことができたら、それは単なる「友達」になってしまうんじゃないか−−アイドル側にもファン側にもそんな不安があるかもしれません。とてもわかります。けれど同時に、(究極的には平等な存在である)人間同士のコミュニケーションに課金があることに対して、時に違和感を感じることはないでしょうか。そんなときは、アイドルへの尊敬や憧れはきちんと保てるようにしたうえで、別のコミュニケーションのあり方を模索してもいいんじゃないかなとも思います。
とはいえ、これら「コンテンツへの期待への一律課金(=入場料)」「コミュニケーション(=アイドルとの会話)への課金」抜きの仕組みといっても、アイドルにも運営にも生活がある以上、別の収入源が必要になります。…そのために是非「collections」を使ってみてください。
「collections」では、ソロごと、イベントごとの支援のため、魅力的な夢語りに共感した人が、その共感度合いに応じて代金を支払います。
これは全員が強制的に同額を払う仕組みとは全く異なり、コンテンツを実現したいという想い(欲望)に応じた課金です。それによって事前に課金をしていない人が低額(もしくは無料)でコンテンツを観ることができるようになり、コンテンツへの期待そのものには課金がされなくなります。このとき、事前に他の人の入場料分まで投資をしたことになる人たちは、そのことに不満を抱くでしょうか?程度の問題はあるかとは思いますが、コンテンツを実現したいという想いがある人は同時に、多くの人にそれを観てもらいたいという想いがあることも多く、「タダ乗り」に対する不満感も実はそこまで大きいものにはならないと思います。また、出した額に応じて設定されているリターンも受け取れます。
さらに「collections」とは別に、コンテンツに対する後払いの仕組み(投げ銭の仕組みやパフォーマンス動画の販売など)を作っておくことのはどうでしょう?無銭で入ったけれどもコンテンツが素晴らしく、事後的に評価したくなった人の「お金を払いたい」という想いにも応えられます。またある程度お金が集まった後にイベントを行えば良いので、収支のコントロールも運営側に可能です。
夢想します。この新しい「お金の回り方」が多くのグループで常態化すれば、全く新しいアイドル文化ができます。
作りたいイベントを作り上げるというファン側の効力感やワクワク感。また事前支援をしていない人にも無銭や低額で面白くクオリティが高いイベントがみられることによって、常にファンの新規参入があり、アイドル文化の外にも訴求しやすくなります。そして近年のアイドル文化に違和感を感じている層、言い方を変えれば(ときにライブそのもの以上に)コミュニケーションに課金していること自体を忌避する層に対する応答にもなっています。
現在のアイドル文化はお金を出して応援したくなるような、魅力的で多様な個性をもった存在を身近に生み出しました。次はお金の「出し方」の多様性が求められていると思います。私たちは本当はもっと応援したいのかもしれません。ただもっと良いやり方で。「お金の回り方」の進化は、文化自体の深化に他なりません。
「collections」は、あなた自身の言葉であなたの欲望を語り、あなたのやり方であなたの欲望を応援する仕組みです。
そのさまは美しいでしょう、まるでファッションショーのコレクションのように。
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